「牛タン」といえば、仙台というくらい仙台の名物料理です。ではなぜ仙台なの?っていう疑問が生まれると思うのですが仙台に上陸したGHQの人たちが消費した牛肉のうち食べなかった「タン」や「テール」を有効利用しようと仙台市内のある焼き鳥屋のご主人が調理法を考えだした始まりだとされています。現在、大部分の牛タン専門店においては「牛タン焼き」に使う部位は、牛タンの中でも柔らかい箇所だけに限定しているのです。 一般の量販店に並んでいるような部分は全て切り捨てます。そして使用する部位は、牛タン1.5kgぐらいの大きさの原材料うちの半分ほどしか使用しないのです。その量は約3〜4人前程度しかありません。牛タン元のとよばれる柔らかい部分のみを厳選して使用しているからなのです。そういえば本場・仙台の牛タン焼きと、普通の焼肉屋さんで出しているタン塩との違いはというと、仙台牛タンの場合は、原料の牛タンの皮をむいたあと分厚くスライスして、数日かけて、熟成作業=「仕込み」を行っているのです。

詳しくはこちらの記事へ
→ インドネシアの牛タン料理

gyu_043その工程といえば、温度管理や湿度管理また熟成期間すべてにおいて繊細な作業を行っているのです。この仕込み作業はお店ごとに違います。また味付けも同時に行うのでお店の味が決まってしまう重要な作業といえるのです。仙台の牛タン焼きはこうした手の込んだ仕込み作業を経ているため、分厚いのに柔らかくて、風味が豊かな牛タン焼きなのです。一般の焼肉屋さんで出している牛タンには、こんな手の込んだ仕込み作業なんてありません。牛タンを皮むきしたらすぐに盛り付けして、お店に出されています。なので全くの別物といっても過言ではなにのかなと思います。